三重県尾鷲市
メンター
KEYWORD
- 商品開発
- 地域資源の活用
学べるポイント。
●地域の資源の見極め方と、資源を使った正しい儲け方。
●地域の課題解決とつなげていく地域資源の活用方法。
●地域住民を巻き込み主役に仕立てる、「誇りある地域」づくり。
単に商品開発やいたずらに流通させることや、人を集めるだけでは町は良くならなりません。
地域資源や地域に眠る素材の見極めが大切、正しく探し出し、正しく見抜く。課題を抽出し、改善策を考え、その地域資源のあるべき姿や理想的な状況に近づけるためには、どうすれば良いのかを考えることをフィールドワークを通じて学んでいただけます。これまで伊東さんが手掛けたことを追体験していただきつつ、まだ手をつけられていない新たな地域課題や地域資源を一緒に探しながら、間違わないために実際にどう進めていければ良いかを学んでいただけます。
地域の眠れる資源を見つけて可視化し、発信してフォロワーを作る。
尾鷲では、地域に眠る素材を見つけ、あるべき姿に近づけて発信することで、地域に人を呼び込むための特徴的な取り組みがあります。
その取り組みの一つは、お母ちゃんのランチバイキングです。
年間360日稼働のランチバイキングで、主な調理担当は60歳を超える地域のお母ちゃんたちです。食材は地域で獲れる魚・野菜。伝統料理や当たり前に食べられている料理などで、週末は行列のできる奇跡のレストランとなっています。
そして、もう一つが全国一斉100のありがとう風呂。流通されなくなったヒノキの間伐材、特に20年生程度の小径木(細い木)だけを使用した企画で、全国のお風呂屋さんにメッセージ入浴木を浮かべるイベントを全国同時に開催しています。
お母ちゃんのランチバイキングでは、なんと年間2万5千人程度のお客様を集めています。3つのチームが週替わりで調理を担当としていますが、過去10年間において地域のお母ちゃんたちのチームは6つ誕生しました。それぞれが自分たちの地域で起業やコミュニティ活動をしています。
全国一斉100のありがとう風呂では、価値がなくなったとされるヒノキの小径木(しょうけいぼく)、3㎝に輪切りをした尾鷲ヒノキ・世界遺産熊野古道の焼き印を押し全国に販売しました。その結果年間5万枚、関連商品を含めると間伐材商品だけで1000万程度を売り上げています。そして毎年100万人以上の方に情報発信しています。
このような「地域資源に着目し、地域外に発信することで人を呼び込みしっかり稼ぐ」という尾鷲の取り組みは、その過程に地域の方を巻き込んで力を合わせる過程を大事にしており、「誇りある地域づくり」につなげています。
地域について
紀伊半島は日本最後の秘境です。特に熊野古道がある尾鷲や熊野は古くからそこにある巨木や巨岩など自然崇拝の対象ともなった景色が広がります。入り組んだ海岸線には豊かな漁場があり、多品種の魚が鮮度良く水揚げされることもあり、1万8千人しかいない人口にも関わらずバルイベントでは50件を超える飲食店が参加します。お寿司屋さんは勿論、居酒屋や割烹料理店もまだ多い。はしご酒文化は昭和の名残り、粗野でぶっきらぼうなところもある尾鷲人は仲良くなると、たちまちお節介になる一面もあります。
メンターのご紹介
メンター:伊東将志
株式会社熊野古道おわせ
地域課題の見分け方やそれに対するアプローチ。地域で活動している、もしくは活動しようとしているものの、それが本当に地域のためになっているのかどうか?悩んでいる人や活動や行動の効果について悩んでいる人などに、未利用資源活用レストランや、間伐材活用の地域課題克服型全国展開事業など正しく売って正しく儲ける方法などが楽しく学んでもらえます。
夢古道おわせ(夢古道の湯)支配人
[元尾鷲商工会議所総務課長]
内閣府地域活性化伝道師/2016グッドデザイン賞受賞/ウッドデザイン賞審査員長賞受賞
尾鷲生まれ尾鷲育ち、18歳で尾鷲商工会議所に就職、経営指導員となり、地元の中小・零細企業の経営支援に携わる。33歳にして㈱熊野古道おわせに志願の出向。夢古道おわせ・夢古道の湯両店を立ち上げ、その後店長を任され、施設経営と地域密着の店づくりを行い、その取り組みは農商工連携88選。食アメニティコンテスト農林水産大臣賞を受賞。商工会議所復帰後は、全国初の会議所型長期インターンシップ事業を開始、また地域おこし協力隊中間支援事業も開始、事業担当。平成26年9月より株式会社熊野古道おわせに転職・支配人となり現在に至る。まちづくりやソーシャルビジネス等、全国各地でセミナーや講演活動を行う。平成21年よりFMみえラジオパーソナリティとしてレギュラー出演中。
受け入れ企業・団体について
株式会社熊野古道おわせ
地場産業は衰退、基幹産業も低迷する中にあって町の人口は減り続けていました。日本全国、地方の小規模自治体と同じように少子高齢化の町でやらねばならぬことを模索し、世界遺産登録された熊野古道に光を見出し、尾鷲市は集客交流で町の活性化を目指しました。
地域における大きなプロジェクトとして、はじまった集客事業は当初の目標を超えた成果を上げましたが、町の状況は変わることはありませんでした。地域のためにできること。本当にやらなければならないこととは何か?と考え導き出した答えは、「誇りある地域」を取り戻すことでした。歯止めのきかない人口流出に対し、誇りある地域であり続けることこそが目指すべき姿だと考え仕事をしています。
受け入れ先地域 概要 | |
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受入企業・団体名 | 株式会社熊野古道おわせ |
所在地 | 三重県尾鷲市向井12-4 |
受け入れ担当者 | 伊東将志 |
団体URL | http://yumekodo.jp/ |
事業内容 | 施設管理運営(地域特産品流通・飲食・サービス・小売) |
日程
2017年11月18日(土) 〜
11月20日(月)
訪問先情報
三重県尾鷲市向井12-4
株式会社熊野古道おわせ
福島県南相馬市
- 人材育成
- 大企業連携
島根県雲南町
- 主体形成
- 住民自治
埼玉県秩父地域
- 地域間連携
- 観光戦略
三重県尾鷲市
- 商品開発
- 地域資源の活用
岐阜県岐阜市
- 事業支援
- 人材マッチング
- 人材育成