BRIDGE LOCAL LEADER PROGRAM

地域のメンターに学び、自分の事業を加速させる。

2017.10.31 PROJECT START

島根県雲南町

2017.11.23 - 11.25 UNNAN SHIMANE
CASE 016
地域に開かれた医療・ケアで住民の健康を支える、コミュニティケアの仕組みとは。
住民がお互いの分野や立場を超えて支えあうことで、地域を持続させる。

メンター

CommunityNurseCompany株式会社
矢田明子さん
地域の“人”と向かい合い、可能性を広げる。

KEYWORD

  • 主体形成
  • 住民自治

学べるポイント。

●地域に開かれた医療で、住民の健康を維持し、支え合う仕組み。
●住民の可能性に目を向け、住民自らが地域の担い手になるための仕組みづくり・働きかけ。
●コミュニティナースが地域に生み出すインパクトと、導入のためのノウハウ。

雲南市のコミュニティナースの活動の特徴は、福祉や医療関係者に閉じず広くセクターを超えて協働し、日常に寄り添う形で住民がお互いの健康に寄与していく仕組みづくりにあります。現在はコミュニティナースが地域で生みだすインパクトについて具体的に見える化に着手した段階です。健康や幸福に関連したソーシャルインパクトをどういった観点でどう測定するのか、学べる点が多くあります。
また協働を生み出す過程の、地域の中で人と人の関係を解きほぐし繋いでいくプロセスや、「ヒトの可能性をどう広げていくのか」「世の中からの見え方をどう変えていくのか」という点も学ぶことができます。当事者になって可能性を存分に広げてください。

医療保健福祉に閉じず、町全体で住民の健康を支える仕組みを作る。

島根県雲南市は平成の大合併を機に市民自治による町づくりを進めてきました。市民自治の中核を担う組織体を地域自主組織といい、小学校校区単位で区分けされ、現在30の自主組織が存在しています。市民が中心となって、見守り活動や遊休施設の活用、温泉などの地域資源を活用した観光産業や放課後保育など創意工夫を凝らした取組が行われています。
そのような中、高齢化率は日本の平均の25年先をいく35%。人口流出も激しく医療やケアの担い手不足は顕著です。自分たちで出来ることは自分たちで担い、町を維持してきた市民たちに平等に訪れる老い。できるだけ元気で楽しく暮らしていたい願いは皆持っています。

しかしながら、日常で優先順位の高いことといえば仕事のこと、家庭のこと、そして役割として担っている町のこと。自分自身の健康に目を向けている人の割合は決して多くありません。そこで誕生したのがコミュニティナースです。彼らは日常的に市民との関係性を築き、健康意識を高め、時に健康相談や健康教室を開催して市民のリテラシー向上に寄与します。そして、医療保健福祉といったケア領域以外の町の関係者、例えば産直市を開催している事業者や音楽活動を行なっている市民団体などと協働しながら暮らしや健康をテーマにした取組を広げ、町全体が健康に関心を向けていくことに寄与しています。
また、日常的に市民と関わりを持つことで、以前に比べどう体調が変化しているのか?という病気の兆候やリスクにも気づくことができ、積極的に早期受診と治療を促すことができています。

これから、まさにコミュニティナースが地域で生みだすインパクトについて具体的に、見える化に着手している段階です。

地域について

雲南市は島根県の東部に位置し、平成16年に5町1村で合併して生まれました。人口は約4万人ですが、この5年間で約2,900人が減少、高齢化率も36.5%、年少人口割合は11.7%と少子高齢化が課題になっています。またこれよにり主要産業であった農林業の衰退が顕著になり、全域が中山間地域・過疎地域に指定され、周辺部における日常生活の維持が困難になりました。
こうした中で雲南市は、平成16年より、小学校区単位で地域の課題解決を住民主体で取り組もうとする地域自主組織を結成し、それぞれが活動を展開しています。
さらに平成27年度からは「子どもから大人までのチャレンジ」を中心としたプロジェクトに取り組んでいます。まさに国の「課題先進地」である雲南市が、「課題解決先進地」の実現への先導的役割を果たし、子ども、若者、大人による3つのチャレンジを連鎖させ、10年後も、20年後も市民みんなで支え合い、いきいきと暮らせる魅力あるまちづくりに挑戦しています。

メンターのご紹介

メンター:矢田明子

CommunityNurseCompany株式会社   代表取締役

夢がない、やりたいことがない、という方大歓迎。自分の中に秘めた強みを存分に活かす場が見つかると思います。私たちは人の専門家の集団です。一緒に強みを見つけていけたらと思います。これだけは負けない1芸を持っていてくれると、仲間が喜ぶのでPRをお願いします!
※夢があるヒトも、もちろん大歓迎です!!

島根県出雲市出身。進学校卒業後、400人中唯一1人18歳で社会人に。福祉事業所等で介護保険や経理を担当の後、税金を取り扱う部署で勤務。制度や公的なお金の流れに携わる。その後、民間企業で企画営業を経験した後、父の死をきっかけに一念発起し大学を受験。1年目はすこぶる悪い成績で大学入試に失敗。それを機にヤクルトレディで営業販売に従事し、お金をため予備校へ。当時、ブロック新人賞を取る営業成績に上り詰めた。翌年、ヤクルトの売り上げを持って予備校に通い、大学に合格。大学卒業と同時にNPO法人おっちラボを設立。ケア領域含む様々な事業の立ち上げにチャレンジする若者を支援。雲南市内で多様な形で市民の暮らしや健康に寄与する動きを広げる。2017年CommunityNurseCompany設立。雲南での経験を活かし、多様な事業と協働しながら人々の健康に寄与するコミュニティナースの育成に取り組んでいる。
(看護師、保健師)

受け入れ企業・団体について

CommunityNurseCompany株式会社

島根県雲南市を中心に、多様な主体が協働して町の中で支え合うエコシステム作りに取り組んできました。
 もともと、健康や幸福に寄与する専門家である看護やケア領域の人材が、なぜ日常からその知見を地域住民に還元し未病や健康づくり、楽しいや安心などの幸福作りに関わっていないのだろうかと疑問に思っていました。それは私の父が人生で一度もその知見を誰かから受け取る機会がなかったという体験をしたからです。父のような人は町の中にたくさんいました。一人でも多くの人に健康や幸福を維持増進できるような取組ができないものかと考えるようになりました。
 実際に自分自身が専門家になってみると、日本の社会構造が父のような人をつくっている一つの要因であることが分かってきました。日本で専門家がお金をもらいながら知見を存分に発揮できるステージは、マネタイズできる介護保険医療保険制度の範囲内にとどまっていることが殆どで、必要なことであってもお金にならない未病や健康増進の取組はボランティアがほとんどで、活動が続かないということが見えてきました。
 同時に、看護やケア領域の人たちも本当は住民の側に日常的に存在して知見をシェアしたいけれど、そのやり方がわからないと足が止まっているということも見えてきました。
 そこで、はじめたのがコミュニティナース育成です。町で活動する時の立ち位置や市民との関わり方、ニーズの拾い方から多様な関係者との協働の仕方を学習し、自身の健康に関心の向いていないまさに私の父のような人に日常的に関わり健康づくりを進めていく人材を育成するというものです。
 この事業をすすめることで、制度の範囲内にとどまっているケア領域の知見が存分に地域で還元され、より健康でより幸福な市民が増えていくことを目指しています。

受け入れ先地域 概要
受入企業・団体名 CommunityNurseCompany株式会社
所在地 島根県出雲市大津町2103-2
受け入れ担当者 矢田明子
団体URL http://community-nurse.jp/index.html 
事業内容 ・コミュニティナースの育成に関すること。
・コミュニティナースの地域及び関係者への受け入れアドバイスに関すること。

日程

2017年11月23日(木) 〜
11月25日(土)

訪問先情報

島根県出雲市大津町2103-2

CommunityNurseCompany株式会社

この受け入れ先地域に応募する

CASE 募集中の受け入れ先地域

福島県南相馬市

CASE 015
企業との連携により、地域の未来を担う事業を経済的に自立させる仕組みとは。
戦略的に大企業と連携して、地域の子供教育に投資する。
メンター
一般社団法人あすびと福島
半谷栄寿さん
志はソーシャル、仕組みはビジネス。
KEYWORD
  • 人材育成
  • 大企業連携

島根県雲南町

CASE 016
地域に開かれた医療・ケアで住民の健康を支える、コミュニティケアの仕組みとは。
住民がお互いの分野や立場を超えて支えあうことで、地域を持続させる。
メンター
CommunityNurseCompany株式会社
矢田明子さん
地域の“人”と向かい合い、可能性を広げる。
KEYWORD
  • 主体形成
  • 住民自治

埼玉県秩父地域

CASE 017
日本版DMOの先駆地域の、観光客を呼び込む地域マネジメント・マーケティングの仕組みとは。
行政や地域住民、鉄道会社等、セクターを超えた連携で、地域の観光産業を盛り上げる。
メンター
一般社団法人秩父地域おもてなし観光公社
井上正幸さん
地域づくりには、セクターを超えた連携が不可欠
KEYWORD
  • 地域間連携
  • 観光戦略

三重県尾鷲市

CASE 018
地域に眠る素材を見抜き、あるべき姿を探す。地域資源を活かして人を巻き込む仕組とは。
地域資源を見つけ住民を巻き込んだ取り組みに広げることで、まちの課題解決とつなげて「誇りある地域」を作る。
メンター
株式会社熊野古道おわせ
伊東将志さん
地域に眠る素材を見極め、あるべき姿を探る。
KEYWORD
  • 商品開発
  • 地域資源の活用

岐阜県岐阜市

CASE 019
地域の中小企業・地場産業を担う、人材確保・育成の戦略とは。
中小地場産業の経営革新につなげる地域のコーディネート機能の在り方。
メンター
NPO法人G-net
南田 修司さん
都会でも田舎でもない地方の町の活性化を考える
KEYWORD
  • 事業支援
  • 人材マッチング
  • 人材育成
受け入れ先地域一覧