今年開催の受け入れ先地域はこちらからご覧ください。
高知県四万十町
師匠
KEYWORD
- 6次産業化
- 事業支援
- 商品開発
こんな悩み、興味を持っている方におすすめ。
◆ 特産品のマーケティング戦略ノウハウを得たい方
◆ 六次産業化、商品開発のブランド戦略を学びたい方
◆ 農家に協力してもらい、質の高い商品をつくっていきたい方
◆ 自地域の道の駅を活性化させたいと思っている方
学べるポイント。
◆ 出口戦略=売り先開拓で生産者に安心してもらえる
営業ノウハウとブランディングの手法とは?
◆ 農産物の価値単価を上げる、生産者の意欲を上げる
付加価値を付けるための、営業マン、パティシエとの連携方法とは?
◆ カフェと家工場で7名の雇用の場を生む
農産業で稼げる仕事を生み出す仕組みとは?
商品開発、六次産業化は、中山間地域では特に大事なキーワードかと思います。地方創生と言われている今、様々な地域が様々方法で自慢の商品を売り出そうとしています。これから大事になってくるのは、「地域の商品のファンをいかに作っていくか」ではないでしょうか。ここでしか買えない!ここの商品だから買いたい!そんなブランディングや売り先開拓戦略を学んでいただけます。
生産者、農業法人、農協とタッグを組み、地域に雇用をつくる
栗の栽培から加工、そして販売を一体化した取り組みを行います。
四万十の栗は、ピーク時には800tを超える出荷がありましたが、市場価格の低迷、生産者の高齢化、後継者不足によって、一昨年には20tを切る栽培に落ち込みました。
しかし、四万十の栗は、お菓子メーカーやパティシエから「大きくて甘い」と評価が高く、この栗をもう一度見直す取り組みを行いました。具体的には、栗の木新植を10,000本行い、生産者、農業農人、農協等とタッグを組み、この六年間で植えてきました。桃栗三年と言われますが、昨年から出荷量も30t近くまで回復し、ここ数年で100tを目指す取り組みになってきました。
また、出荷された栗は、地元で加工し販売する取り組みも行っています。地元で加工することによって雇用の場ができ、さらに自分達で販売することよって、営業という仕事も生まれました。この栗を中心として、地域密着型の産業つくりを行っていきます。
出口戦略=売り先を明確化し、栽培している生産者も安心して作っていただく仕組みができ、さらに「おちゃくりカフェ」というカフェと加工場ができ7名程度の雇用の場が出来ました。さらに販売先も、大手百貨店、生協、通販会社等にも販路ができ、安定した販売が出来るようになりました。まさに出口が明確になれば、栽培、加工、営業が一体化できるのです。
生産者には、我々の指定した栽培方法(=特選栗)で作っていただくと、普通栽培の栗より100~200円/kg当り単価が上がります。生産者の意欲も大きく、その栽培方法に取り組んでいただいた方は、当初5名程度でしたが、今では20名ほどになりました。この生産者を50名、そして100名にしていくことが、今後の取り組みとなってきます。また、加工については、第二工場の建設を予定しており、2年後を目処に建設を予定しています。ここでは新たな雇用増加が期待できます。営業先も今後増やしていく予定をしており、栽培から加工、そして販売が更に広がり、地域の活性化になると思います。
フィールドワークの内容
・四万十ドラマの考え方を学ぶ!
-これまでの経緯と今後の仕掛けていきたいこと
-どのように土壌を作り、協力者を集ってきたか
・ブランド商品の現場から学ぶ!
-栽培現場の生産者の声
-加工をしているパティシエの声
-販売をしている営業マンの声
・現場から学んだことをもとにワークショップ
-参加者の自地域の取り組みをもっと調べる
-参加者の自地域でもプランの意見交換
地域について
2006年の平成大合併によって窪川・大正・十和の3町村が合併してできた四万十町。地域名の通り、最後の清流・四万十川が流れ、川を拠点に人々の生活が営まれている地域です。人口は18,000人となっており、現時点では高齢者率は43%ほどですが、20年後には高齢者が半数を占め、限界集落となると推測されています。その理由としては、主産業が栗やお茶、原木椎茸といった一次産業の町であり、その価格低迷や後継者不足といった産業の衰退があります。地域では「仕事がない」ということがよく言われており、就職や就学のタイミングで外に出る若者がほとんどです。
そのような一次産業を基盤とする四万十町は87%が森林で、田畑はわずか4%という山深い地域ですが、その分豊かな自然や、そこから育まれる産物が地域に根付き、地域の人々の「誇り」となっています。また、山間部の傾斜地での生産となり、機械が入ることができないという土地柄により手作業、さらには無農薬による生産が地域全体の主流となっています。そのため、特に栗やお茶は高い品質の評価をいただいており、丁寧に良いものを作るという産業が考え方の軸にあります。
また、高知の代表的景観の1つである「沈下橋」は整備技術が発達した現在も文化的景観として残っており、他にも郷土料理を伝える地元の方々の取り組みなど、地元の文化を残す雰囲気が地域全体にあります。一方、移住者も多く、外から来る人を快く受け入れ、地域が盛り上がるよう一緒に将来を見据えて励むという雰囲気もあります。
師匠のご紹介
師匠:畦地 履正
株式会社四万十ドラマ 代表取締役
あしもとにはたくさんの宝物があります。
地元で見たら普通のものかも知れませんが、その背景を知ると宝物に変わる産物がたくさんあります。このあしもとにあるモノを皆さんと一緒に見つけましょう。そして活かしましょう。
高知県旧十和村(現:四万十町) に生まれる。
地元の農協に勤めた後、顔の見える売買を実現させたいという思いのもと、「株式会社四万十ドラマ」に就職。そこで、「四万十川に負担をかけないものづくり」をする会社として、地元の自然・ひと・文化を大切にした事業を展開。はじまりとしては、実は茶どころである四万十で、どこにも混ぜられない100%四万十産茶葉を使用した「しまんと緑茶」の販売。
その他、四万十産の栗を扱った「しまんと地栗」シリーズをはじめ、「しまんと新聞ばっぐ」などオリジナル商品開発を多数手掛ける。また、商品開発だけではなく、地域商社の販売拠点として道の駅「四万十とおわ」を運営。自社で手掛ける加工商品の加工場も併設し、地元の6次産業のフィールドともなっている。
2008年に「株式会社四万十ドラマ」代表取締役就任後、2012年には 総務省地域人材ネット民間専門家、また農林水産省6次産業化「ボランタリー・プランナー」に任命される。
受け入れ起業・団体について
株式会社四万十ドラマ
自分たちのあしもとにあるものを生かしながら四万十川に負担をかけないものづくりを。
最後の清流といわれる四万十川。私達はその中流域で暮らしています。自然のユタカサや天然のモノ、そして人を活かした取り組みや仕組みを作って行きたいと事業を始めたのが四万十ドラマ。何でもかんでもやるのではなく、「考え方」を作り、その考え方のもとに商品やものづくりをしていく取り組みをしてきました。中でも栗やお茶は、全国にも誇れる商品。その産物を活かすことによって、産業づくりが生まれることがわかりました。
地域に若い方が残れる仕組み、雇用の場が出来る仕組み、耕作放棄地や遊休農地を活かした仕組み等、今からは一次産業、二次産業、そして三次産業を組み合わせた六次化産業に力を注いでいきます。そのためには人材育成が必要です。不利と言われる地域から、新たな産業つくりと人材育成を行っていきます。
受け入れ先地域 概要 | |
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受入企業・団体名 | 株式会社四万十ドラマ |
所在地 | 高知県高岡郡四万十町十和川口62-9 |
受け入れ担当者 | 畦地 履正 |
団体URL | http://shimanto-drama.jp/ |
設立日 | 平成6年11月1日 |
事業内容 | 物品販売/地元の農林業の素材にこだわります 商品開発/四万十川に負担をかけないものつくりをします 道の駅四万十とおわの運営/通信販売や観光交流を中心に全国の都市と地方の交流をします ノウハウ移転/四万十ドラマの実績・経験をもとに他地域を支援しています |
訪問先情報
高知県高岡郡四万十町十和川口62-9
株式会社四万十ドラマ
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