BRIDGE LOCAL LEADER PROGRAM

地域のメンターに学び、自分の事業を加速させる。

2017.10.31 PROJECT START
この記事は過去にBRIDGEプログラムを実施した地域の紹介です。
今年開催の受け入れ先地域はこちらからご覧ください。

岐阜県石徹白

ITOSHIRO ,GIFU
CASE 005
エネルギー開発も農作物も、全部自分たちで作りだす
自然エネルギーで人を結び、地域の自治力を向上させる

師匠

石徹白地区地域づくり協議会
平野彰秀さん

こんな悩み、興味を持っている方におすすめ。

エネルギーを通じた事業に取り組んでいる方
住民中心で自足していけるような地域を目指している方

学べるポイント。

これまでの活動を通じて、2008年以降の7年間の子育て世代の移住により、10世帯24人が増加しています。
また、地域の人たちが、地域の将来のために取り組んでいこうという機運が生まれ、全戸出資による新たな農業協同組合の設立にもつながりました。
この地域の取り組みの最大の特徴は、地域にもともと住んでいた人たちと、移住者とが、連携しながら、ともに地域づくりの活動をすすめているという点です。
住民と移住者による小水力発電ノウハウを共有し、自分たちで運営していること、また、そのプロセスを通して地域課題を認識し、課題解決に自ら取り組もうとする自治力の向上が大きなポイントとなりました。
小さなことから活動を開始して、少しずつ育てていくという形で、活動を発展させていっています。

厳しい環境というハードルを乗り越え、移住者が増加しているのはなぜなのか、どんな取り組みをしているのか、だれが何の役割を果たしているのかを学んでいただけます。「地域で何かを起こしたい」という人たちが集まり、住民と協働できる協力体制・組織体制・仕事づくりもポイントです。

石徹白地区は、隣の集落までは15km離れ、標高950mの峠を越えた向こうにある、陸の孤島のような集落です。かつては1200人を数えた人口も、現在は、100世帯250人となっており、過疎化・高齢化が進んでいます。

この地区では、2007年より、小規模な水力発電に取り組み始めたことがきっかけとなり、今では、新たな事業を立ち上げる起業家たちが続々と集まる集落となりました。
移行、自然エネルギー、自然栽培による農業、農産物加工、地元食材を活かしたカフェ、アウトドアツーリズム、洋品店など、新たな事業を立ち上げようとこの集落に入ってきた人たちは、過去5年間で10名近く。移住者も増加しており、7年間で10世帯25名が増加。地区の約1割が移住者となり、人口も毎年増加をしています。

この集落の取り組みの特徴は、「起業家たちが次々に集まっていること」と、「よそ者と地元民がともに地域づくりに取り組んでいること」です。
たとえば、小水力発電もその一つ。地域外の若者たちが話を持ち掛けたところからはじまった小さな取り組みでしたが、2007年には、100世帯全戸出資で農協を新たに設立して発電事業に取り組んでいます。よそ者だけではなく、集落の人たちもともに、新たな事業にチャレンジをし、全国的なモデルとなっています。

なぜこのようなことが可能になったのか、2泊3日のツアーでそのエッセンスをつかんでいただきたいと考えています。

フィールドワークの内容

・オリエンテーション/地域づくり協議会事務局より、レクチャー
・集落内の見学(白山中居神社、小水力発電、農産物加工施設、冒険の森)
・地域づくり協議会のキーパーソンへのヒヤリング
・地域のボランティア活動への参加 (遊歩道整備 または 渓流魚の産卵床づくり)
・地域づくり協議会のキーパーソンへのヒヤリング
・地域住民との交流会
・学びのふりかえり・意見交換

師匠のご紹介

師匠:平野彰秀

石徹白地区地域づくり協議会   石徹白地区地域づくり協議会

岐阜市出身。
東京大学工学部都市工学科卒、同大学院環境学修士。大学院修了後、商業施設プロデュース会社や、外資系経営コンサルティング会社に勤務する傍ら、G-net、G-net TOKYO 設立に参画。
2007年夏、岐阜の仲間たちと石徹白(いとしろ)を訪れ、小水力発電の導入を提案したことがきっかけとなり、この集落へ通うようになる。2008年春、会社を退職し、岐阜市へUターン。NPO法人地域再生機構の理事となり、自然エネルギーの導入支援等の事業を開始。
2009年夏より、石徹白地区地域づくり協議会の事務局に就任。
2011年秋、石徹白(いとしろ)に移住。
2014年春、小水力発電所建設のために、全国的にも珍しい集落全戸出資による農協の創設に参画。現在、NPO法人地域再生機構副理事長、石徹白農業用水農業協同組合参事、全国小水力利用推進協議会理事、石徹白地区地域づくり協議会事務局 ほか

受け入れ起業・団体について

石徹白地区地域づくり協議会

地域の自治力再生を通じて、持続可能な社会を目指す。

石徹白(いとしろ)地区は、岐阜県と福井県の県境に位置する、100世帯270人の小さな集落です。隣の集落からは15km離れ、950mの峠道を越え、スキー場を二つ越えたそのさらに奥にある、標高700mに位置します。この集落では、縄文時代以来、約1000人の人口を保ってきましたが、高度成長期以降、急激に人口が減少しました。
集落がなくなるという危機感から、地元の人たちが中心となって「石徹白地区地域づくり協議会」を2007年に設立しました。地域づくり協議会の活動のスローガンは、「30年後も石徹白小学校を残そう」。
縄文時代から脈々と続くこの石徹白という集落が、将来にわたっても、存続することを、ゴールとして考えています。
私は、2009年にこの協議会の事務局として、参画しました。ここで暮らしてきた人たちがこれまでもやってきた、自らの手で地域や暮らしをつくるという当たり前の暮らしが今後も続いていくということを目指しています。

受け入れ先地域 概要
受入企業・団体名 石徹白地区地域づくり協議会
所在地 岐阜県 郡上市白鳥町石徹白7-82
受け入れ担当者 平野彰秀
団体URL https://www.facebook.com/itoshiro.net 
事業内容 石徹白の自治会が中心となり、地域の各種団体のリーダーたちが集まって設立された、石徹白地区のまちづくりを担う協議会。「石徹白ファンづくり」「産業・雇用の創出」「定住促進」を活動の3本柱としている。
地元住民とよそ者とが一緒に議論し、活動する場となっており、月2回の定例会を実施。現在は、6つのプロジェクトにわかれて活動している。
この活動から、地元食材を活かしたカフェの立ち上げ、食品加工組合の立ち上げ、修学旅行民泊受入れ、移住の推進、ツーリズムの推進など、新たな活動が、続々と誕生している。

訪問先情報

岐阜県 郡上市白鳥町石徹白7-82

石徹白地区地域づくり協議会

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